イスラエル総選挙、選挙管理委員会が不正主張を退けて結果を確定 組閣の主導権争いが本格化へ
10月27日のイスラエル総選挙について、中央選挙管理委員会は4日、不正の証拠は見つからなかったとして結果を確定し、ヘルツォグ大統領も受け入れました(AP通信・英ガーディアンの報道による)。今後、大統領が各党と協議し、組閣を任せる候補を選びます。

① 事実・背景
報道によると、ネタニヤフ首相の陣営は53議席で過半数(61)を下回り、野党側のアイゼンコット氏の陣営は48議席、アラブ系政党は過去最多の19議席を得ました。首相側は「アラブ系政党が選挙を盗んだ」と主張していましたが、選管は約9000の投票所を点検し、結果を左右する不正は「未確認」と結論づけました。

② 影響・今後
どちらの陣営も単独では過半数を下回っており、アラブ系政党が政権の行方を左右する「キャスティングボート」を握る可能性があります。連立交渉は数週間に及ぶ見通しで、膠着が続けば再選挙の可能性も取り沙汰されています。

③ 別の見方
・選管の承認は15対14の僅差の採決で、首相の与党側は外国からの干渉の疑いについて治安機関の調査が続いている点を挙げ、確定に異議を唱えています。・一方、検事総長は根拠不十分としてアラブ系政治家への事情聴取要求を退けており、選挙の正当性をめぐる対立が民主主義の制度そのものへの信頼を揺るがしかねないとの懸念もあります。・アラブ系政党の躍進は、パレスチナ系市民の政治参加の広がりとして評価される一方、ユダヤ系政党との連携には双方に高いハードルがあり、新政権の形はなお流動的です。