欧州で冷蔵設備を狙うサイバー攻撃が拡大 スーパー10か国超に続き、仏の血液保管施設も標的に
欧州各地でスーパーの冷蔵・冷凍設備が遠隔操作され、庫内温度が50度前後まで上げられる被害が少なくとも10か国以上に広がりました。4日には、フランスの血液事業向けの保管施設も同様の攻撃を受けていたことが判明しましたが、早期に検知され血液製剤は無事でした。

① 事実・背景
3週間前にフランスのスーパー数百店で起きた手口と同じとみられ、インターネットに直接つながった古い冷蔵制御機器が狙われました。イタリア政府は情報機関トップと緊急協議を開き、EUは「食品供給網を混乱させる意図的な試み」と警戒を強めています。

② 影響・今後
被害店舗では大量の食品廃棄が発生し、損失は各国で数百万ユーロ規模とされます。各社は機器をネットから切り離したり通信方式を更新したりしており、病院や物流など冷蔵設備に頼る他分野でも点検が急がれそうです。

③ 別の見方
・犯行主体は現時点で不明で、ルーマニアの担当者は「半ばアマチュア的」と評価しており、国家による攻撃と決めつける見方は根拠が乏しい段階です。・技術面では、修正プログラムが1年以上前から提供されていたとの指摘もあり、新しい脅威というより「つなぎっぱなしの古い機器」という基本的な管理の問題が表面化した面があります。・日本の視点では、店舗設備の遠隔監視は国内でも広く使われており、対岸の火事とせず、ネットにつながる業務機器の棚卸しを進める好機と捉えることができます。
