70歳以上の医療費も「現役と同じ3割」へ 財務省が財政審で提言、外来の負担上限特例は廃止を主張
財務省は4日の財政制度等審議会で、高齢者の医療費の窓口負担を年齢によらず「原則3割」とする方向を打ち出しました。70歳以上だけに適用される高額療養費の「外来特例」も廃止すべきだとしています。

① 事実・背景
現在の窓口負担は70歳未満が3割、70〜74歳が2割、75歳以上が1割が原則で、高齢者の9割超が1〜2割負担です。政府は年末までに見直しの工程表をまとめる予定で、財務省はその前に「応能負担」の徹底を強く求めた形です。

② 影響・今後
実現すれば現役世代の保険料負担の抑制につながる一方、通院の多い高齢者の自己負担は増えます。自民党内には慎重論もあり、厚生労働省には1.5割・2.5割と段階を細かく分ける案もあるため、年末の工程表でどこまで踏み込むかが焦点です。

③ 別の見方
・財務省は「高齢者の多くは若い世代と同程度の貯蓄を持つ」と指摘しますが、資産や収入の差は高齢者の中でも大きく、低所得層への配慮策の中身が公平さを左右します。・窓口負担の引き上げは受診控えを招き、病状が悪化してから受診することで結果的に医療費が膨らむ可能性もあり、効果の検証が必要です。・現役世代の側から見ると、後期高齢者医療の財源の約4割を支援金で支える構図は長年の課題で、負担の付け替えにとどまらず保険料が実際に下がるかどうかが評価の分かれ目になります。
