学内投票2位から選ばれた東大の次期総長、選考会議が経緯資料を公表 文科省の異例の検証要請めぐり議論続く
東京大学の次期総長に、教職員による意向投票で2位だった藤垣裕子教授が選ばれた件をめぐり、文部科学省が国立大の法人化後で初めて選考経緯の検証を大学側に求めました。これを受けて東大の選考会議は30日、委員16人による2回の無記名投票で藤垣氏が最多票(2回目は12票)を得たことなどを示す資料を公表しました。

① 事実・背景
意向投票では染谷隆夫教授が1107票と過半数を得て、藤垣氏の553票の約2倍でした。大差が覆った理由の説明を求めて教職員有志が2度にわたり要望書を出し、文科省も「説明責任が重要」として検証を依頼していました。

② 影響・今後
有志や文科省が今回の回答をどう評価するかが週明けの焦点です。来年に創立150周年を迎える東大で初の女性総長となる藤垣氏の船出が、ガバナンスへの信頼回復と重なる形になります。

③ 別の見方
朝日新聞の社説は、東大の説明が足りないことを認めつつ、国の検証要請が各大学の萎縮や「国の意向をうかがう学長選び」を招く懸念を指摘しています。一方で、意向投票を大きく覆す以上は学外にも分かる言葉で理由を示すべきだという声も根強く、大学の自治と説明責任の両立が問われています。